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札幌軟石(さっぽろなんせき)について

▼基本情報
よみ:「札幌軟石」(さっぽろなんせき)
産地:札幌市南区石山地区
色合い:グレー
特徴:札幌軟石というだけあって、軟らかい石材です。
お墓で使用すると、年月が経つにつれ、独特の風合いがでてきます。

札幌軟石は昭和40年代前半ではお墓でもよく使われていましたが、
茨城県笠間市の花崗岩の一種、稲田石などの御影石徐々に取って代わるようになりました。
(一概には言えませんが、輸送手段が向上した事と、手加工から機械加工へと進み御影石の加工技術が北海道にも広がった事や、
より高い付加価値を求めて御影石へ需要が移行されたのだと思います。)

柔らかいため加工は容易ですが、山から切り出すのには独特の手法が用いられています。
切削するには軟石専用のブレードが必要で、御影石用のブレードとは異なります。

回転スピード、送りのスピード、ダイヤの配合、ボンドの硬さなど、
ダイヤメーカーと何度もテストをして試行錯誤の上でブレードを完成させたと聞いております。
凝灰岩のため耐火性に優れている事と、保湿性が良いので倉庫などに多く使われていました。
北海道開拓時代の資材としては非常に広く使われるようになりました。

今でも札幌市内、近隣の市町村には古い軟石の石蔵が存在します。代表的なのは小樽の倉庫ですね。
軟石で造られたお墓はもう創ることは少なくなりましたが、建材としての需要はその風合いから今でも人気が高いです。

独特のあたたかみがあるため、倉庫をカフェ等に改造し愛着を持って使われている方も少なくはありません。
また札幌石山地区では毎年、「札幌軟石まつり」が開催され、軟石を使ったアートや展示品、軟石の石窯ピザ、
カフェスペース、物産コーナーなどもあり、軟石に触れ合い、多くの方で賑わっています。

余談ですが 当社でも札幌軟石でピザ窯をつくって小学校のPTA祭りのバザーでピザを焼きました。こちらもとても大好評でした!

執筆者:
北海道 株式会社渡辺石材工業 渡辺孝治

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