さてお次は、基礎工事と並行して行われていた墓石建立へ。
今回の区画は、お寺の中でも富士山や海を見渡せる絶景にありました。
こんなに綺麗な富士山と海をずっと眺めることのできる個人様。ご冥福をお祈りするとともに、とても羨ましく思いました。
私が取材に入ったときから、ちょうど芝台が終わって中台と竿石の設置工程となっており、一番見もの(?)なタイミングでした。
この状態から中台⇒竿石の順番に設置をしていきます。ちなみに、中台と竿石とは、以下の墓石になります。
☆中台・・・竿石より一段低い、土台となる墓石になります。上の写真は芝台で、その上にのせます。
☆竿石・・・一番上の墓石です。「○○家の墓」といった文字が彫刻されている部分になります。
さて、中台の到着です。
当然ですが、重量があるので人の手では運ぶことができません。
実は上の写真、大型の霊園などではあまり見ることはありません。
なぜかというと、本来であればクレーンなどを用いて、重機を操作することで設置作業をすることの方が多いからです。
今回取材をしたお寺さんでは、その重機を入れるスペースがなく、部品ごとに人の手で運び、設置するしか方法がなかったのです。当然、その分かかる時間は増えてしまいます。
これからも幾つかご紹介しますが、今回は石を設置するのも何もかも、全て人の手で行なっています。
通常このようなケースだとかかる工数が増えてしまうため、お客様がご負担する費用も増える傾向にあります。
さて、先ほどのオレンジ色の"馬力車"が区画の前に到着し、既に完成してあった芝台の上に乗せていきます。
木の板に石をスライドさせて、芝台の上に移動させます。
よく見ると「+」マークの窪みがあります。ここには後の工程で接着剤を入れる箇所になります。
木のあて(=くさび)にのせ、徐々に高さを下げていき、芝台の上に乗せて完了です。
実はこの中台、2mmほど浮いています。これは予め下の写真にあるようなプラスチックの板を敷いている為です。
浮かせている理由は、この隙間に"コーキングガン"という道具を用いて接着ゴムを入れる必要があるからです。
これが"コーキングガン"です。
芝台と中台の隙間に接着ゴムを入れておくことで、カロートに水が侵入しないような設計をします。ありがたい気配りですね。
ちょっと分かりにくいですが、下の写真の、2つの芝台が繋がっている箇所のように、なります。
プラスチックの代わりに鉛を入れることもあるそうです。鉛のほうが柔らかく、石の上から叩いてその僅かな高さ調節がしやすいとのこと。細かな工程ですが、妥協しない施工が重要です。
中台の場所が決まれば、最後にメインの竿石を乗せる工程になります。
まずは竿石をトラックの荷台から、区画へ運ぶ為の"馬力車"にのせます。
先にもあったように、本来であればこのような形でそのまま設置できるのですが…
写真を見てもわかるように、高所のためクレーン車が入ってくることができません。
運ぶの一苦労です。
"馬力車"の高さを中台の上部まで合わせます。
この板の上を"コロ"と呼ばれる棒状の道具を使って滑らすように設置していきます。
徐々にゴールまで近づいて来ました
あと少しです。
無事に乗りました。
気付けば時は既に午後1時を回っていました。
あとは先程の「+マーク」の窪みにセラミックと呼ばれる接着剤を入れます。
芝台と中台の間に隙間をつくるために置いたプラスチックの板を、ここにも設置します。これも後ほどの工程でコーキングガンの接着剤を入れるためですね。
あとは気のくさびで高さを調節しながら、
ハンマーで位置を調整すれば完了です。
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◆施工のまとめ
株式会社石鵬様の施工の特徴は、以下の通りでした。
①基礎工事の充実性
②立地環境にかかわらず、あらゆる工法で施工ができる技術性
③震度6弱まで耐えられる安心施工
④お参りの方に対しての挨拶や礼儀、後片付けの掃除も徹底する職人の人間性
株式会社石鵬様の取り扱いのある墓所は次の通りとなっています。
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鎌倉 富士見墓苑
沼津三島やすらぎ霊園
海の見える丘霊園
千代田霊苑
田名聖地霊園
横浜メモリアル
泉やすらぎの丘霊園
茅ヶ崎霊園 永久の郷
メモリアルサンステージ
やすらぎの里 南葉山霊園
浜松大蒲町墓地
芝浄苑
廣渡寺墓苑
港南台霊園
南品川墓地
品川 来福寺
大慶寺墓苑
鎖大師 青蓮寺
鶴岡八幡宮墓苑
白雲庵墓苑
日蓮宗本覚寺
鎌倉七里ヶ浜霊苑
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最後に、今回施工を行った職人と立ち会った石鵬様の営業担当の方でパシャリ。
株式会社石鵬様、どうもありがとうございました!
日本墓石店100選 記者
中村裕貴