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真壁石(まかべいし)について

▼基本情報
よみ:まかべいし
産地:茨城県桜川市真壁町
色合い:白
特徴:石材の品質劣化がしにくく、長持ちする

古く鎌倉時代からこの地域では、真壁で採れた石を使い職人たちが灯籠、石仏、墓石、石工芸品など腕を競い合い多くの職人が育ちました。技術が発展し匠の技が高く評価され、真壁石燈籠は経済産業大臣指定の伝統工芸品に指定されるほどになりました。
明治期に、東京では皇居の近隣で近代建築を取り入れ、近代化都市計画の動きが活発になり、ドイツやイギリス、フランスから知識や技術を取り入れるようになりました。
そんな中で、当時、加工用で良質な石材が関東周辺にはなく、政府は国勢調査を行い、その調査で見つかったのが、茨城県西部に位置する真壁石なのです。
固く丈夫で美しい良質な真壁石はたちまち広まり、迎賓館、日本銀行、東京商工会議所、司法省などの多くの建物に使用されています。
それをきっかけに、真壁石は大々的に採掘されるようになり、首都圏へ石を運ぶ手段として鉄道が開通されたほどです。
茨城県を代表する国産石材であり、日本の近代建築を支えた石でもあるのです。

執筆者:
茨城県 有限会社坂口石材工芸 坂口登

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